『風邪』(一護、高校生。冬獅郎、小学生)

ママもパパも冬獅郎が三つの時に事故で死んだ
冬獅郎は一護の通学路上にある施設で育ち、今は小学生
頭が良くて物わかりのいい子供 ちょっと背伸びしたがる子なので
友達がほとんどいない
体が弱い訳ではないけど、良く風邪を引く虚弱体質
風邪を引くと黒崎医院のでお薬をもらってたので、一護の存在は知っていた

今日も薬をもらいに黒崎医院に来ていた冬獅郎
帰り間際に一護と出くわした
冬獅郎の頭をがしがしなでながら

『お前また風邪か?』
『………』
『ちゃんとメシ食ってんのか?そんな細っちいからすぐ風邪引くんだぞ』
『…食ってるよ!!』
『じゃあな!ちゃんと暖かくして寝ろよ!』
『…ぅん…』

前から冬獅郎は一護の笑顔が好きだった
明るい茶色の瞳が自分に向けられるだけで嬉しかった
いつも一護が一方的に話しかけてくるのに
もごもごぶっきらぼうに返事してるだけなのに
一護はいつも優しい笑顔で接してくれる
いつからか冬獅郎は一護のことばかり考えるようになっていて
一護のことが気になって気になって大好きな昼寝もままならず
次の日ふらりと一護の帰りを通学路で待ち伏せw

『お、冬獅郎!なにやってんだぁ?』
『……べ、別に……ただ散歩』
『お前まだ風邪治ってねぇだろ?そんなカッコじゃ風邪悪化すっぞ』
『平気だって…別に寒くなんか…っくしゅっ!』

言いかけたところでちいさなくしゃみ

『ほら見ろ!ったく…』
『平気だってば!』
『だめだ!』

ちゃんと薬は飲んだのか?
昼寝はしたのか?
昼飯は食ったか?
熱少しあるな…大丈夫か?

次々と心配そうに声をかけてくる一護に冬獅郎はなにも言えず
ただ鼻をぐずぐずいわせながら
小声で『へーき…』と繰り返す

そんな冬獅郎に一護自分の制服の上着をかけてやって

『ほら、来いよ 送ってやるから』

しゃがんで背中を向ける一護

『いいよ…自分で帰れる…』

いいながら冬獅郎は一護の上着脱いで返そうとする

『いいから!ほら!早く来いって』
『いい…って�<br>
もう一度ちゃんと上着の袖を通して着せてやる
だぼだぼの一護の上着を着せられた冬獅郎がかわいくて
一護はおもわず笑顔になってしまった

でも 冬獅郎はというと 熱が上がってきたのか
ふらふら左右に揺れ始めた
一護はあわてて冬獅郎の背中を支え

『……な?早くかえろ?』
『……ん』

しぶしぶ一護の背中によじ上る

『しっかりつかまってろよ』

一護の首にうでを回すのはなんだか恥ずかしくて
背中のシャツをきゅっとつかむ
あったかい背中にとっても安心して
一護が立ち上がったどさくさに
頬を背中に押し付けてみた